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PH195 松林帰婦
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堅山南風
絹本肉筆彩色 牙軸 生ぶ二段丸表装 桐共箱
画:1184mm×491mm 表装:2008mm×646mm(軸先含まず)
¥180,000
Nanpu Katayama
1887〜1980
堅山南風は明治20年に熊本市で生まれました。当初は地元画家の福島峰雲に師事し、上京後は高橋広湖門下となりました。苦労を重ねて、第7回文展に出品した「霜月頃」が初入選で最高賞を得、それがきっかけで横山大観の門人となりました。その後は院展に出品し、1924年には日本芸術院同人に推挙されました。戦後は院展と日展に出品を重ね、1958年に伊東深水と共に日本芸術院会員に推挙され、昭和を代表する日本画家として誰もが知る存在となりました。画風は大観の影響を受けた朦朧体を感じさせるものから、現代日本画の特徴を備えた、面で構成するものまで様々ですが、そのどれにも苦労を重ねて築き上げた、重厚でありながら優しさを持った作風を感じさせます。
この絵は、見晴らしの良い松林に囲まれた路を、荷物を持った一人の女性が歩いている様子を描いています。苔の生えた松の老木と丘は輪郭線を用いず、筆さばきと色の濃淡やたらし込で表現しています。ポイントとなる女性には輪郭線を用いて区別しています。大観や春草が開発した朦朧体をさらに現代的に発展させたような技法です。構図や、用いた色は心が和むようなトーンと組み合わせで、南風の優しい世界観が伝わってきます。
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