top of page
JT1337 桜紋図九曜透鐔
NEW
無銘:神吉深信
鉄地長丸形金布目象嵌 角耳小肉 江戸末期
67.1mm×64.2mm×耳4.3mm (切羽台4.5mm)
上製桐箱入落込済
「神吉」として保存刀装具鑑定書付
¥400,000
Fukanobu Kamiyoshi.
Design of Sakura mon and Kuyo sukashi.
End of Edo period.
NBTHK Hozon Tosogu Certificate as “Kamiyoshi”.
深信は天明6年(1786)に初代正忠の子として生まれ、嘉永4年(1851)に没しています。製作時代は天保を中心とした幕末の機運の高まった頃で、刀剣関係では名工が多く排出した時代です。深信は又七の再来と言われた楽寿の父親で、「肥後金工録」には「作行総て父に似たり。しかし力及ばず。鐔おもに透かしを作り在銘もの多し。肉置き象嵌ともに総て家法株守に過ぎず。他の奇なし略す。」とあり、まるで凡工のような扱いです。しかし、数多く残る作品から判断すると、明確な個性と優れた感覚の持ち主であり、楽寿と比べると、全体の仕上がり、毛彫りの調子、気品など深信の方が一枚上手であり、深信の力量が傑出していたことがわかります。八代の志水五代甚吾茂永というライバルの存在もあり切磋琢磨して優れたものを製作していたものと思われます。この鐔は小さいながらも、全く隙のない九曜紋を透かし、桜紋の布目象嵌も完璧です。硬い仕事ではありますが、形をやや煽った長丸形にすることで、柔らか味とゆとりを持たせて奥行きの深いものに仕上げています。無銘であり茎穴の刻印も叩かれて無くなってはいますが、このような制度の高い仕事は楽寿には見られず、深信の作品であることが確実です。





bottom of page