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JT1305 雪輪梅花雁金透鐔
無銘:三代林 藤八
鉄地長丸形 丸耳 江戸時代中期
70.7mm×67.7mm×耳5.2mm(切羽台5.6mm)
上製桐箱入落込済
「無銘藤八」として保存刀装具鑑定書付
¥300,000
Tohachi Hayashi, the 3rd. Design of snow, plum blossom and wild goose.
Middle Edo period. 18c
NBTHK Hozon Tosogu Certificate as “Mumei Tohachi”.
林藤八は有名な初代林又七の孫として享保八年(1723)に生まれて寛政三年(1791)に69歳で没しています。三代は又七の作風を墨守して謹直な作品を多く造り、かつては父の重光より名声が高かったとも言われています。在銘の鐔は「林又七三代目 林藤八作」と記した、御紋透が1点と「房吉作」の若銘が若干残るのみです。作品は、やや小ぶりなものが多く、どれも誠実な仕事で、平均点は高いのですが、又七のような突出した出来の鐔はほとんど見かけません。総じて平均点が高いのが特徴です。この鐔は、長丸形で内側を菊形に透かし、その中に、天地に梅の花、左右には雪輪を透かし、それを繋ぐように雁金を配しています。この図は「神吉鐔絵本」にはないことから、注文によるオリジナルの図であると思われます。通常は、藤八の透かし際はやや丸くなるのですが、これは垂直で、一分の隙もない実に素晴らしい仕事です。まるで又七のようであり、頂点を極めたような出来栄えです。やや小ぶりですが、艶のある鉄色も緻密で美しく、藤八の最高作といっても過言ではない作品です。
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