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JT0111 茄子透鐔
無銘:古刀匠
鉄地丸形 角耳 桃山時代期
82.5mm×82.9mm×耳2.3mm(切羽台 2.7mm)
上製桐箱入落込済
「無銘刀匠」として保存刀装具鑑定書付
¥220,000
Ko-Tosho. Design of eggplant.
Momoyama period.
NBTHK Hozon Tosogu Certificate as “Mumei Tosho”
刀匠鐔は、古い時代に刀匠が一刀を鍛えたときに添えたものが起源と言われ、この名称が付きました。かつては秋山久作翁が600年の星霜を経たものもあると言われましたが、近年は室町中期頃とされていました。しかし、笹野大行氏が「刀装具の起源」の中で「伴大納言絵巻」に描かれている、下僕が腰に指している打刀に付けられていたもので、鎌倉時代から存在しいたものとして定義がなされました。この鐔の平地は槌目のままではなく、磨地仕立てを併用しています。右上に2つの京茄子を透かしていて、透かしはやや細く、動きがあり、古い刀匠鐔にはない溌剌とした雰囲気があります。京、尾張や古正阿弥などの透鐔も発生当初は槌目であったものが、桃山時代には磨地を併用していることから、この鐔も桃山時代初期である天正時代頃の制作と思われます。これと同じ図が「透鐔」にも所載されています。いずれにしても、鉄色が良く、大形無櫃で楽しめる鐔です。
また、「古刀匠鐔」と「刀匠鐔」は、本来は、笹野大行氏が、透鐔の発祥である古い「刀匠鐔」と幕末に流行した、刀工である直胤や次郎太郎直勝などの信家写しの鐔と区別するための名称でしたが、刀剣保存協会は、やや時代の下がる「古刀匠」も「刀匠」の名称を付けて鑑定するようです。
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