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JT877 兎透鐔

 

無銘:西垣二代勘四郎永久

真鍮地木瓜形金布目象嵌 角耳小肉 江戸時代中期

79.1mm×73.9mm×耳4.2mm(切羽台4.2mm)

上製桐箱入落込済

「肥後」として保存刀装具鑑定書付

¥180,000

 

Nagahisa Nishigaki the second. Design of rabbit.

Middle Edo period

NBTHK Hozon Tosogu Certificate as "Higo". 

 

​西垣二代勘四郎は、寛永十六年(1639)に生まれ享保二年(1717)に没していて、活躍期は元禄時代が中心です。14歳のときに藩命で後藤顕乗の弟子となり、24歳で皆伝を得て肥後に帰っています。後藤家で学んだせいか、作風は高尚で緻密なものが多いのですが、有名な田毎の月図鐔のように、初代のような自由で奔放な作風のものも制作しています。この鐔は、肥後独特のお多福木瓜形で左右の櫃穴は兎とも千鳥とも思われる抽象的な図を透かしています。このような抽象的な透かしは彦三を思わせるもので、彦三の弟子である西垣の伝統を感じさせます。平地はていねいな仕事でフラットにしていますが、輪郭と透かしの縁は少しだけ盛り上げてあり、そこには金の布目象嵌で網代を表現しています。真鍮地に金の布目象嵌は初代勘四郎の得意とするところですが、このような精緻な仕事は肥後金工の中でも二代の永久に限られます。真鍮の色合いも素晴らしく、精緻な仕事で高尚な雰囲気に仕上げています。

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