JT941 富士に雪透鐔
無銘:金山
鉄地変わり形 角耳 桃山時代
70.8mm×70.0mm×耳5.1mm(切羽台4.8mm)
上製桐箱入落込済
「伝金山」として保存刀装具鑑定書付
¥140,000
Kanayama. Design of Mt.Fuji and snow.
Momoyama period
NBTHK hozon paper "Den Kanayama"
金山鐔の製作は尾張名古屋の金山あたりで始まったと言われています。江戸時代の書物には、金山について、やや肉彫で鉄骨のある小さな鐔が町人の好みとして紹介されています。金山鐔の起源は室町半ば頃の足利義教の時代まで上がると思われます。その頃の鐔は大胆で明快な左右対称の図でしたが、時代が下がるに従って、やや絵風な図になり、江戸期には肉彫りが加わり、移住した地名から「大野」と呼ばれるようになりました。この鐔は金山から大野に至る中間的な作品で、絵風ではありますが肉彫りではなく、桃山時代の金山鐔であると考えられます。黒くて艶のある鉄で耳には鉄骨があり、男性的な強い雰囲気は金山独特で、楽しめる鐔です。


