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JT792 波涛図鐔

 

銘:武州住正保

鉄地丸形鋤下彫金布目象嵌 角耳金布目象嵌 江戸後期

81.2mm×80.6mm×耳5.0mm (切羽台5.0mm)

上製桐箱入落込済

 

¥130,000

 

Masayasu Ito. Design of wave.

Late Edo period.

 

伊藤家は徳川将軍家の抱工で天明武鑑から記載があり、当時は金工の後藤家と肩を並べる家柄でした。元来は大久保家の抱工で、大久保家が明石にいたときに抱えられ、移封に従って唐津、佐倉そして小田原と移動し、宝永7年に大久保忠増の推挙で幕府の抱工になりました。この正保は江戸の伊藤正恒から分家した名工正常の門人で主に小田原で制作していました。この鐔はよく鍛えられた精良な鉄に、鋤出し彫で、岩に当たって砕ける波涛を表現し、空には流れる雲を描いています。伊藤鐔の中でも出色の緻密な彫技であるばかりか、伊藤派のお家芸である糸透かしがあり、上手の鐔にしか見られない耳の金象嵌もあります。武州伊藤鐔の中でも傑出した作品です。

川端龍子, Ryushi Kawabata, 書画
川端龍子, Ryushi Kawabata, 書画
川端龍子, Ryushi Kawabata, 書画
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