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JT2 常滑三筋壺
平安末期 12世紀
175mm×258mm
荒川豊蔵旧蔵 上製桐箱入 木札風呂敷付
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Tokoname ware. Jar with three horizontal grooves
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Late Heian period (12C)
広口壺の胴に三箇所の線を巡らしている形式の壺は、12世紀初めに猿投窯から始まりましたが、有名なものは常滑三筋壺です。この三筋壺は胴が直線にならず、やや膨らみを持っていることや三筋がそれぞれ二本であることから初期の12世紀初めの制作であると考えられます。素地はやや赤く発色した緻密な土で、肩には窯の中の灰が溶けて降りかかっていて薄緑色を呈しています。自然釉の薄緑と素地の赤が優しく調和していて美しく、数ある常滑三筋壺の中でも名作です。この壺は荒川豊蔵の愛蔵品で桐箱には壺の絵と箱書があり、「常滑古窯中特色ある一形式にて平安に初まると云ふ 銘 祇園ト云フ 昭和辛亥春 無田陶人誌ス」と記されています。昭和辛亥は昭和46年で、豊蔵77歳、文化勲章を受章した年です。











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