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JT1600 市女笠雪輪透鐔
無銘:尾張
鉄地丸形 角耳 桃山時代
79.4mm×79.4mm×耳6.9mm(切羽台5.1mm)
上製桐箱入落込済
「尾張」として保存刀装具鑑定書付
¥350,000
Owari. Design of woman’s hat and snow.
Late Momoyama period
NBTHK Hozon Tosogu certificate as “Owari”.
尾張透という名称は古くにはなく、近世になってから秋山久作翁が透鐔を整理分類した折に名付けられました。実際に尾張で作られたかどうかはわかりませんが、焼き手の手法や鉄骨が尾張出身の山吉兵衛、法安や貞廣に似ているためにその前身と考えられました。室町時代の尾張透の特徴は、鉄地丸形で中低、角耳小肉で、主に左右シンメトリの大胆な透かしで鉄骨の入った槌目仕立てです。この鐔は、まさにそのような特徴を持った典型作で、槌目がやや大人しくなっていることから天正頃の作品ではないかと思われます。左右には雪輪、天地には市女笠を置き、大変、珍しい透かしで、しかも厚みがあり、力強く堂々とした雰囲気を持っています。耳から切羽台にかけて大きく肉を落とした大胆な造形、ゆったりとした変化のある平地、黒々とした錆色は大変魅力的で独特の風格を持っています。
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