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JT1161 菖蒲八橋透鐔
NEW
無銘:尾張
鉄地丸形 角耳小肉 桃山時代〜江戸時代初期
80.4mm×79.8mm×耳5.8mm(切羽台4.9mm)
上製桐箱入落込済
「無銘京透」として保存刀装具鑑定書付
¥280,000
Owari. Design of iris and eight bridges.
Momoyama 〜 Early Edo period. 17C
NBTHK Hozon Tosogu Certificate as “Mumei Kyo Sukashi”.
尾張透という名称は古くにはなく、近世になってから、秋山久作翁が透鐔を整理分類した折に名付けられました。実際に尾張で作られたかどうかはわかりませんが、焼き手の手法や鉄骨が、尾張出身の山吉兵衛、法安や貞廣に似ているためにその前身と考えられました。室町時代の尾張透の特徴は、鉄地丸形で中低、角耳小肉で、主に左右シンメトリの大胆な透かしで鉄骨の入った槌目仕立てです。この鐔は尾張の伝統的なシンメトリックな図ではなく、京透の影響を色濃く受けたものです。桃山から江戸時代初期には戦乱が一段落し、交通の便も良くなり、鐔のデザインも各地の影響を受けたものと思われます。日刀保の保存証書には「無銘京透」となっています。確かにこれは京透の図ですが、透かしの線は太く、各耳小肉で、良く観察すると、細かな槌目仕立てで、中低であることから、尾張透であると思われるものです。黒々とした錆色やゆとりを感じさせる透かしには尾張の魅力があり、時代背景を想像すると楽しい鐔です。





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