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JT020 鯉図鐔

銘:八代甚吾作 (五代志水甚吾茂永)

鉄地木瓜形銀布目象嵌 丸耳 江戸時代後期

79.7mm×77.0mm×耳3.8mm(切羽台4.1mm)

上製桐箱入落込済

「八代甚吾作」として保存刀装具鑑定書付

 

¥400,000

 

Jingo Shimizu the fifth. Design of carp.

Late Edo period.

NBTHK Hozon Tosogu Certificate as "Yatsushiro Jingo saku". 

 

志水家は、平田彦三の甥であった初代仁兵衛に始まり五代目の茂永で金工としての終焉を迎えています。五代茂永は、生年は不明ですが、没年が嘉永七年(1854)であることから、神吉深信とは同世代の金工であったと思われます。当時は熊本のみならず、江戸でも甚吾風のものが流行っていたことから一世を風靡していたことが伺えます。これは茂永の功績であり当時は高く評価されていたことがわかります。この鐔は、縦長で四角のような木瓜形で、志水家伝統の図である、登竜門を表す、滝に鯉を表現しています。裏面は滝に梅の花で、表裏共に銀の布目象嵌を施した後に味わいを出すために擦り剥がしています。茎穴上下の特徴的な丸い穴は、五代茂永の作品であることを証明しています。鯉は平面的でかなりデフォルメされ、滝は単なる線彫り、水滴は朽ち込みに見える鏨を打って表わしています。このような独創的な仕事ぶりから、茂永が幕末の肥後を代表する名工であったということが理解できます。鉄味も良く大きさもあり、在銘であることも貴重です。

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